ルーマニアンデッドリフト(以下RDL)は大殿筋やハムストリングといった股関節の筋や、ヒップヒンジの動きを鍛えることの出来る素晴らしいトレーニングの一つです。

しかしながら、誤ったフォームで行うと腰に張り感や痛みを生みやすい種目でもあります。

私が普段指導する方においても同様です。そんな時に私がまず修正する点であったり、気をつけている点をご紹介したいと思います。

鏡を見ようとしない・胸を張らない

どのようなジムであれ、フリーウェイトのトレーニングを行う際に目の前に鏡があることは多いかと思います。

鏡がある利点としては、前額面と水平面での動きの確認であったり、動きの全体像をイメージしやすいことが挙げられますが、デメリットとしては鏡を見ようとすることで、胸や腰を過度に反ってしまうことです。

 

私がRDLで大事にしているのは「体幹部は真っ直ぐ保ち、ヒップヒンジを行う」ことです。

こうすることで、ヒップヒンジに必要な体幹部の安定性に貢献する筋や運動パターンを強化することが出来ます。

こちらはRDLではなくトラップバーデッドリフトの動画ですが、後半のフォームのように頭からお尻までは常に真っ直ぐ保てるように動作を行えるのが理想です。


前半のフォームは腹筋群や腹腔内圧を動員して体幹部のスタビリティを得ているのではなく、腰を反ることによって体幹部の安定性を得ています。

この体幹部の安定化戦略は一部では「Extension Compression Stabilizing Strategy(ECSS)」とも呼ばれ、動作不良を生み、腰にストレスがかかりやすい戦略です。

動画では鏡は存在しませんが、ボトムポジションや動作中にでも鏡を見ようとしてしまうことで同じような動作は発生しやすくなります。

 

後半のフォーム(0:21〜)ではトップポジションでこそ前方を見ていますが、動作中やボトムポジションでは前方を見ずに頭からお尻までは真っ直ぐ保てていることがおわかりになるかと思います。

こうすることによって腹筋群は張力を生みやすく、また腹腔内圧も適切に高まるため、体幹部の安定性は高まり、適切なヒップヒンジが起こりやすくなります。

思い切って別のトレーニングを選択する

鏡を見ないようにしてもRDLの動作自体の難易度が高いため、RDLを行うのがなかなか難しい方も居られます。

そんな時は思い切って別のトレーニングを選択するのも手です。私がよく選択するのはブルガリアンスクワットやスプリットスクワットのような片脚のプッシュ種目です。

ブルガリアンスクワットであったり、スプリットスクワットでは股関節の動きだけでなく、膝関節や足関節の動きも存在しますので、股関節にかかるストレスは相対的に減り、股関節の問題に起因する代償運動は減らすことが可能です。

その時も鏡を見ないようにしたり、胸を張らないようにすることで体幹部の安定性やヒップヒンジに必要な筋・動作をトレーニングすることが可能です。

 

下記の動画はCressey Sports PerformanceのGreg Robinsが「片脚でのトレーニングでは上体を前傾しましょう」と説明しています。言い換えれば、私の言っている「頭からお尻まで真っ直ぐ」「前方(鏡)を見ない」と捉えることが出来ます。

英語ですがジェスチャーを交えて説明していますので、英語がわからない方でも言いたいことのニュアンスは伝わるかと思います。是非ご覧ください。

まとめ

以前に「まずはスクワットではなく、ルーマニアンデッドリフトをしよう」という記事を書きましたが、最近の自分の指導では片脚のプッシュ種目でしっかりと股関節の筋をトレーニング、及びコレクティブエクササイズ等でヒップヒンジを学習したのちに、RDLへ移行するという流れが多いです。

また、以前は「胸を張って〜」と指導することは多かったですが、最近はめっきり減りました。

しかしながら「胸は張った方が良い!」という考え方を否定するつもりは全くありません。

あくまでも現時点での私の考えですので、一つの考え方としてご参考にして頂ければ幸いです。

 

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