以前からブログに「セミナー受講」のカテゴリーは作ってあったんですが、最近はもっぱらオンラインセミナーと本からの学びだったのでずっと使わずじまいでした。
しかし以前から受講してみたかったセミナーを受講することが出来ましたので、今後は少しずつセミナーを受講して感じたことなどを投稿していきたいなと思います。
そんな1回目の投稿は、昔から多くの事を学ばせていただいているPM Performance 代表 川合智さんの
細胞と細菌を考慮したセルフコンディショニング法「食事」 消化器編 細胞呼吸編
でした。
身体を作る「食事」の基本的な考え方
ヘルスケアプロフェッショナルの共通言語は歩行に代表される「動作」です。
これは身体を動かすということで、じゃあその身体自体を作る「食事」は超大事でしょ!といった言葉からセミナーが始まりました。
運動指導においても同じですが、食事を考える上で大事なことが
「目的が何であれ、基本は変わらない」
ということです。
今回のセミナーの内容、「食事」の場合だと、
・まずは余分なものを取り除く
・現代社会の生活を考える上で意識するべき栄養素
・PFCバランスだけで考えない
などなど。
食事への介入=ダイエットのイメージが強いですが、この「食事の基本」とも言える考え方はダイエットのみならず、身体の不調を整える上でも、アスリートのパフォーマンスアップにでも通じる基本的な考え方です。
何故なら全ては「健康ありき」だからです。
例えば、セミナーでもお話しされていた副腎疲労。
・朝がなかなか起きられない
・夕方にボーッとするけど夜は元気
・ストレスがある時に甘いものが欲しくなる
・虚無感を感じたり、気力が無い
などが副腎疲労の代表的な症状です。
当てはまる方も少なくないのでは?と思います。
副腎はストレスに対抗するホルモンであるコルチゾールを分泌してくれるわけですが、過剰なストレスにより副腎が疲労してストレスに対処できなくなって上記のような症状が現れます。
これを食事から考えると、菓子パンであったりカフェラテなど血糖値を急激に上昇させるものを摂取することで、その後は急激に血糖値が低下します(血糖値スパイク)。
血糖値が急激に下がるにより、副腎はコルチゾールを分泌させて血糖値を上昇させる必要に迫られます。
副腎に過剰な仕事を与えているので、それが日常化すれば当然副腎は疲労しますよね。
これは腸と脳が密接に影響を与え合う「脳腸相関」からも同様です。
菓子パンやカフェラテなどは腸内環境を考えても決して良くない食事ですので、腸内環境の悪化→自律神経系の問題や慢性的なストレス→それを整えるために副腎の仕事量増加→副腎疲労と考えることも可能です。
上記の例では菓子パンやカフェラテを例に出しましたが、食事の偏りによっては同じようなことが起こっていると考えることも出来ます。
今回のセミナーでも水溶性食物繊維の話がありましたが、例えば水溶性食物繊維を摂取できていれば血糖値の急激な上昇を抑えたり、腸内環境を整えたりすることが出来ます。
しかし、食の欧米化や食の多様性と言えば聞こえはいいかもしれませんが、それと引き換えに他の栄養素も同様ですが、水溶性食物繊維の摂取の機会も少なくなってきています。
副腎疲労のような身体の状態では糖質の欲求が高まったり、運動も十分に行えるような身体の状態では無いのでダイエットの成功は難しいでしょうし、身体の不調の改善が難しいことは明らかです。
副腎疲労を例に出しましたが、他も同じです。
つまりは「健康ありき」で、普段から何気なく摂取しているものを見つめ直すことが重要ではないでしょうか?
セミナーの内容としては他にも、血液検査の結果から食事のアプローチを考えたり、そのために必要な細胞、栄養素、生理学の内容などが多く、とても充実した内容でした。
しかし誤解を恐れないでいうのであれば、究極は川合さんがセミナー冒頭で紹介された医学の父とも呼ばれるヒポクラテスの言葉である
「すべての人が、多すぎずまた少なすぎず、適切な量の栄養素を摂取し、適度な運動を行うことができれば、 それはもっとも安全に健康を手に入れる方法となるだろう」
に全て集約されると思います。
ヒポクラテスが生きた時代に特定の栄養素にフォーカスすることは不可能なのでこういった表現になるかと思いますが、だからこそ学びのある言葉だと思います。
今の栄養学も数年後、数十年後には非常識になっていることも十二分に考えられますし、こういった全体論的思考はとても重要かと思います。
しかしながら、ヘルスケアプロフェッショナルとしては「なぜ」を突き詰めていく必要があります。
そしてそれを体系化して使える形にすること。
「運動」と「食事」は切り離せないですし、関わることも多いのでしっかりと勉強していきたいなと思います。
お気軽にフォローよろしくお願いします。