ACLの損傷はスポーツ選手にとって最も怖いケガの一つです。

 

受傷機序としては非接触による損傷が約70%で、その多くが着地やターン、カッティングなどの減速動作や止まる動作など、身体の使い方が関係する損傷の機序が多いため、減速や止まるの動作を適切にコントロール出来るようになることが重要になります。

本日は減速や止まる動作を獲得していく上で、私が使用している便利なエクササイズをご紹介したいと思います。

動作学習のためにフォワードスクワットを行う

減速のトレーニングといえばフォワードランジが代表的です。


※動画のフォームは一例で、対象者によって上体の角度や減速の速度などは多くのバリエーションがあります。

 

しかし、フォワードランジは一般的なエクササイズにも関わらず、難易度はかなり高めで実施が難しいエクササイズの一つではないでしょうか?

その要因としては動き自体が難しいことや、前方への重心移動を減速する必要があるために身体にかかる負荷が高いことが挙げられます。

(一般的なエクササイズやウェイトトレーニングでこのような重心移動を伴う減速動作が必要なエクササイズは他にありませんので、超がつくほど特殊とも言えますし、だからこそ大事だと言えます)

 

フォワードランジでのよくある代償動作は

・膝が過度に前方に流れる(膝関節が優位な運動)

・膝が内側に崩れる(膝の外反)

・スタート位置に戻る際にのけぞるように戻る(腰椎の伸展)

といったところではないでしょうか?

 

そこで、エクササイズをリグレッション(レベルを下げる)する選択肢の一つとして、フォワードスクワットという選択肢があります。

フォワードランジでは踏み出すように足を前方に出しますが、フォワードスクワットでは前方のステップ台などに足はつけたまま、重心移動のみを行います。

踏み出す動作がないことで身体にかかる負荷は軽減するため、動作学習にフォーカスできますし、動作学習をしていく中で筋力も高めることが可能です。

また、フォワードランジと比較してダンベルなどを持つことにより安全に負荷を高めることが出来ますし、パーソナルトレーニングやリハビリの現場ではバンド等で膝を内側の方向に膝を引っ張り続けることで、膝が内側に入ることに対しての運動制御を学ぶことが出来ます。

(膝が内側に流れる外反と呼ばれる動きはACL損傷において最も防ぐべき動きです)

 

動作学習において大事なことは、膝を曲げることのみで減速の動作を行うのではなく、同時に股関節を曲げる(上体を前傾させる)ことにより減速動作を行うことです。

ACL損傷の予防で大切なのは、股関節・膝関節・足関節がバランスよく筋力を発揮して着地の衝撃を吸収することです。

股関節を上手く使う能力は失われやすく、筋力も低下しやすいのでこういったエクササイズやトレーニングを行っておくことは予防の観点から重要になります。

まとめ

フォワードスクワットはACLのリハビリにも予防にも使えるエクササイズです。

(リハビリ中の方は医師や理学療法士の方の指示に必ず従ってください)

 

また、このエクササイズだけでは減速動作や止まる動作を獲得することは難しく、他にもさまざまなエクササイズやトレーニングを行うことが必要です。

しかしながら、エクササイズを発展させていく上でフォワードスクワットはとても有用なエクササイズです。

一つのバリエーションとして、皆様の参考になれば幸いです。

 

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