トレーニングを行っていない方にとって、トレーニングとは何から始めれば良いか、難しいものだなと思います。

 

本日の記事では、「どういったトレーニングから行うか」ではなく、「どの能力から獲得するべきか」という、少し抽象的に捉えた考え方をシェア致します。

パフォーマンスピラミッドという概念

トレーニングを計画する上で、パフォーマンスピラミッドという考え方があります。

 

performancepyramid.png

  • スキル:競技のスキル・テクニック
  • パフォーマンス:パワーやアジリティ、スピード、持久力など
  • ムーブメント:モビリティとスタビリティ

※モビリティとは最適な姿勢を取る能力であり、スタビリティは姿勢を維持したり、コントロールする能力を指します。

自分の情報が正しければ、このパフォーマンス・ピラミッドはアメリカの理学療法士グレイ・クックによって紹介されたパフォーマンスの考え方です。

要約すれば、「トレーニングを計画する際に、まずはピラミッドの底辺部であるモビリティとスタビリティを確立し、次にパフォーマンスへ介入しましょう。なぜなら、それらがスキルの土台となるからです。」

といったところでしょうか?

 

例えばAさんのパフォーマンスピラミッドが

undermovement.png

このようにパフォーマンスという階層に対してムーブメントの階層が小さい、つまりはモビリティとスタビリティが不足しているこのようなピラミッドの場合、Aさんの競技技術の向上はモビリティとスタビリティが乏しいために起こっています。

しかしながら、発揮する力は強く、スピードは速いためにケガなども起こりやすい状態となっています。そのため、Aさんがケガのリスクを抑え、競技パフォーマンスを高めるために獲得するべき能力は「モビリティとスタビリティ」となります。

 

このような考え方がトレーナー界では主流なんですが、上記の図では "身体の動かし方" という大事な要素が抜けていたため、近年ではアメリカの大規模トレーニング施設 "EXOS" により紹介される下記の図の考え方が主流になりつつあります。

 

3ps-1.png

  • パワー:動作を遂行するために力を発揮する能力があるか
  • パターン:動作を遂行するために最適な身体の使い方をする能力があるか
  • ポジション:動作を遂行するために最適な姿勢を作る能力があるか(モビリティとスタビリティ)

※こちらの図に関しては "加速力のための3つのP" として本来は紹介されているもののため、Position, Pattern, Powerとなっていますが、私はほとんどの運動に大事な3要素だと考えています。なのでピラミッドの1番上にSkill、つまり競技技術があると考えて頂くと、競技を考える上ではわかりやすいかと思います。

 

大きな違いとしては、底辺部とパワー(最初のピラミッドではパフォーマンス)の間にパターンという階があることです。

つまり、最適な姿勢を作れる能力(モビリティ)や、それをコントロールする能力(スタビリティ)があっても、適切な身体の使い方(パターン)ができないなら不十分ということです。

わかりやすく言い換えれば、身体は柔らかくて(モビリティがある)、体幹トレーニングとかも余裕でこなせる(スタビリティもある)けど、走り方やジャンプがぎこちないといった感じでしょうか。

 

そういった方は、いくらストレッチしようが、体幹トレーニングしようが、競技の練習をしようが、パフォーマンスの向上が難しくなるかもしれません。

身体を適切に動かすトレーニング」 や「身体を適切に動かせるようにするためのトレーニング」 が必要になります。

そのトレーニングはジャンプのトレーニングや、適切な走り方や、止まり方を学ぶムーブメントトレーニングといったものかもしれませんし、専門競技だけじゃなくて、いろいろな運動やスポーツをすることによって副次的に得られるものかもしれません。

 

アスリート、またはトレーニング愛好家の方は自分にはどの部分が足りていないかを考えてトレーニングをすると、よりパフォーマンスの高まりを感じられるのではないでしょうか?

まとめ

・競技技術の土台には、姿勢のコントロールや身体の使い方などがある。

・それらは練習での向上が難しいため、専門的なトレーニングが必要。

 

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